一晩で鹿を抜く

 
3泊4日の福岡出張に出掛けていたため、しばらく狩猟をお休みしていました。気を取り直していざ再開。いつもは自分が生活する集落内に罠を掛けるのですが、気分転換もあり、5年前まで住んでいた集落(といってもわずか2km先)で罠を設置することにしました。
 
選んだ場所は仲良くさせていただいているおっちゃん宅の裏山。倒木によって獣避けの柵が破壊されてしまい、出入り口ができています。いわば里山の境界。栗や自然薯も自生しており餌も豊富です。散策してみるとイノシシが鼻で土を掘り返した形跡や糞が散見されます。
 
「少しでも悩むようならば罠は掛けない」が師匠の教えなのですが、これがなかなかに難しいのです。罠を掛けなければ獣は獲れないので、判断に悩む場所でも「とりあえず」罠を掛けてしまいがちです。すると、罠の設置本数に比例して見回りの工数も増えてしまいます。
 
ところが今回は「ここに掛けたい!ここなら絶対に獲れる!!」と思える絶好の獣道がありました。設置場所の見切りはもちろん、罠の設置もうまく出来た実感がありました。
 
翌朝は大雨。深夜から雨が降り続いているので鹿や猪も動いていないだろうな…と期待値の低いまま見回りをしてみると、小ぶりなメス鹿が掛かっていました。待望のワンナイトヒットです。
 
「山から抜くように短時間で確実に捕獲できる技術を身に付けよう」と師匠が示すレベルには到底追いつけやしませんが、自分の技術力は多少なりとも向上している実感を持つことができ嬉しくなりました。