家庭養鶏で生ゴミという概念を捨てる
我が家のアイガモを解体・精肉して食べました。
自分たちで孵化させ育てたアイガモを殺して食べるまでの過程を噛み締めました。いただきます。ごちそうさまでした。美味しかった。
アイガモの首を切り、したたる血を眺め、ひたすら羽をむしり、もも・手羽・胸とパーツごとに切り分けていく。腹を開けばスーパーマーケットでパック詰めされるレバーや砂肝が並んでいます。
ニワトリやアイガモを捌く度にいつも思うのは「そうだよな 心臓は1つしかないし 胸肉は2枚しかないんだよな」と当たり前の事実です。お金を払って肉を買っていると、つい忘れてしまう当たり前を思い出させてくれます。
家庭養鶏を始めたらスーパーマーケットで卵を買わなくなった
我が家ではアイガモ、ニワトリ、烏骨鶏と20羽以上を飼育しています。
2020年春に知人からヒヨコ2羽を分けていただいたことがきっかけで家庭養鶏に夢中になりました。半年〜1年に1度は有精卵を孵化させて数を増やしていたら総勢20羽以上の大所帯になってしまいました。
卵を売るために育ててるの?とよく聞かれますが趣味です。メス達が毎日のように卵を産んでくれるおかげでスーパーマーケットで卵を買うことはなくなりました。
オスや卵を産みにくくなったメスは解体精肉して食べます。歯応えがあって旨味が強くて美味しいんですよ。シメは鶏ガラをグツグツ煮込んだスープに溶き卵とお米を合わせた卵雑炊が至高です。
家庭養鶏で生ゴミという概念を捨てる
養鶏が面白いのは、家庭の生ゴミという概念が変わることです。
ホームセンターで手に入るような養鶏飼料にはアメリカから輸入されたトウモロコシや大豆の絞り粕で構成されているのでできる限り地域内の資源で回したいと考えています。
🐔家庭養鶏の飼料
- 米ぬか 精米所で無料で手に入る
- 古米 米農家から譲ってもらう
- 生ゴミ 人間が食べない野菜の皮や魚の骨など
- 雑草 生えている草をつついて食べる
- 獣肉 ハダが猟師なので自家消費する獣肉の端肉や内臓を与える
- 無駄巣 養蜂家の仲間から分けてもらう(季節限定)
上記のようなものを食べさせています。
つまり、人間が食べられないものや地域で利用価値の小さい自然資本が餌になるんです。養鶏飼料に依存させず、雑草=緑餌を食べさせた方が臭みがなくなり卵も美味しくなります。そして、その餌を食べたニワトリ達が新鮮な卵や肉を提供してくれるんです。これが面白い。
家庭養鶏を始めてから生ゴミを捨てることもほとんどなくなりました。生ゴミは庭をつつきあるき回る彼らにとってのごちそうですから。
鶏糞は畑の肥料として野菜を育てる
鶏糞は溜めておき、畑の肥料代わりに土に混ぜ込んでいます。夏野菜を育てるため、毎春ホームセンターで牛糞堆肥を買い込んでいましたが、その必要もなくなりました。
畑に生えた雑草や飛び跳ねる虫もまたニワトリ達の餌になります。カエルやミミズに大喜びするんですよ。
我が家を中心に身体と自然がぐるぐると巡っているような感覚を持たせてくれたのはニワトリ達のおかげです。